面白がることから世界は広がる
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date
Jan 8, 2026
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omoshirogaru
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温泉の番台に座っていると、毎日たくさんの人と話す機会が自然にある。「だいぶ雪降ってきましたね」「この後はどちらに向かわれるんですか?」そんな何気ない言葉から、思いがけない話が始まる。
ある日は、近くでアサギマダラのマーキングをしに来たという人がいた。蝶に小さな標識をつけて渡りを追跡する話を、目を輝かせて教えてくれた。その蝶が、なんと数千キロも旅をするという。そんな小さな体で海を越えていく生態を知って、驚いた。
同じ話を聞いても、面白がる力次第で全然違う。適当に相槌を打つだけなら、ただの業務で終わる。でも、本当に興味を持って聞けば、自分の知らなかった世界が次々と開けていく。番台越しに、毎日違う窓が見えてくる感覚だ。
そして不思議なことに、面白がって聞いていると、お客さんとの信頼関係も深まっていくように感じる。「この人は聞いてくれている」と感じた人は、また来たときに続きを話してくれる。それがまた面白い。
人は誰でも、自分だけの世界を持っている。面白がる力があれば、その世界への招待状を、毎日いくつも受け取ることができる。小さな質問一つで、世界は広がっていくのだ。面白がる力は、人生を豊かにしてくれる技術の1つなのかもしれない。置かれた環境を面白がって、楽しみ尽くすのも同じく言えることかもしれない。