自分で選ぶ制限の心地よさ

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date
Jan 12, 2025
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boyaki
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自ら選んだ制限がもたらす意外な自由について
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「制限」という言葉には、どこか窮屈なイメージがある。しかし最近、自分で選んだ制限には不思議な心地よさがあることに気づいた。Burnout Buddyというアプリを使って、SNSやその他のアプリの使用を強制的に制限している。「強制的」という言葉も、一見ネガティブに響くかもしれない。だが、それは自分で選択した強制であり、その選択自体が自由なのだ。
各社は可処分時間を奪い合いと化しており強力な習慣化の仕組みを持っている。絶え間ないレコメンドや無限スクロールなど様々な機能が、私たちの注意を巧みに捕捉する。1日の平均アプリ利用時間は5時間らしい。そんな状況で、純粋な意志力だけに頼ることは、重力に逆らって「意志力で浮上すればいい」と言っているようなものだ。
むしろ、制限をシステム化することで、意志力を温存できる。設定した時間になると自動的にアプリの使用を制限し、特定のサイトへのアクセスを遮断する。これは単なる制限ツールではなく、自分の意図を実現するためのシステムだ。
この文章を書けているのも、そんな制限のおかげかもしれない。SNSの誘惑から解放された時間は、こうして自分の考えを言葉にする余白となる。時には、自由であるために、あえて制限を選ぶ。そんな逆説が、現代を生きる私たちの新しい知恵なのかもしれない。

© yokinist

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