お白湯が生み出す「間」

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date
Jan 20, 2025
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boyaki
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最近、お白湯を飲むようにらなった。ただの熱い水。これほど単純な飲み物はないかもしれない。しかし、この単純さの中に、思いがけない価値を見つけた。
お白湯には、必然的に「ゆっくり」が組み込まれている。熱いお湯は、一気に飲むことを許さない。少しずつ、温度を確かめながら飲むしかない。この物理的な制約は、実は現代の私たちに必要な「間」を作り出している。
お白湯が強いる「ゆっくり」は、短い瞑想のような時間を生む。熱さと向き合いながら、少しずつ啜る。その間、スマートフォンも見られない。ただそこに在ることを受け入れるしかない。
今日も私はお白湯を淹れる。この小さな「間」が、忙しない日常に、確かな休息をもたらしてくれることを知っている。
お白湯を飲み終わる頃には、少し違う自分になっている。散らばっていた意識が、静かに整っていく。明日もまた、このお白湯の時間で、自分を取り戻そう。

© yokinist

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