日々の選択を意味に満ちたものへ
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date
Feb 27, 2025
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boyaki
summary
自分なりの価値基準で意思表明するということ
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定期的にゴミ拾い活動に参加をするようになって、考え方が少し変わってきた。どれだけ社会に影響があるかというと些細なものかもしれないが、マイボトルを持ち歩いたり、エコバッグを活用したり、できるだけ個包装を避けたり。一つひとつは小さなことだけど、自分にとっては確かに意味のあるものになっている。
そんな中で気づいたのは、どれだけ自分の納得度の高い日々の選択が、自分の幸せに直結しているのではないかということだ。なんでも「コスパ良し」で満足してきた自分に、ふと疑問符が付いた瞬間でもあった。
よく考えると、これは一種の「投票行為」なのかもしれない。例えば良いと思った音楽や作品を購入することは、そのアーティストやその価値観への支持表明だ。食べ物の産地を気にして選ぶことは、その生産方法や流通のあり方に票を投じているようなものだ。
服やインテリアについても同じ。「なぜこれを選んだのか」を自分なりに語れるものに囲まれた生活は、自分がどんな世界を支持しているかを日々表明していることになる。
世の中には、あまりにも多くの選択肢が僕たちの前に並んでいる。その中で「なんとなく」や「みんなが」という理由で選ぶのではなく、自分の中の確かな感覚に従って投票していく。それは時に面倒で、時間がかかることかもしれない。
でも、そうやって積み重ねた選択の連なり、つまり日々の小さな投票行為が、自分を形作っていく。その一票一票に納得できていれば、おのずと心は満たされていくのではないだろうか。
これは単なる自己満足に留まらない。お金や時間を使うことは、社会へのフィードバックとなり、小さな波紋を生み出していく。好きなお店の商品を買えば、そのお店はより営業を続けやすくなる。共感するアーティストを支援すれば、その表現はさらに広げやすくなる。
こうして私たちの「票」は、少しずつ世界を自分の生きやすい方向に変え、めぐりめぐって自分自身にも還ってくる。おそらく、自分自身への最大の裏切りは、そんな小さな変化の可能性を信じずに、自分の票を白紙で提出してしまうことなのだろう。